イギリス内陸水路 Inland Waterways

河川(River) + 運河(Canal) = 内陸水路(Inland Waterways) 

河川=Rivers

自然の河川にロック(閘門)とWeir(ウィア/堰)を作り、一定の水深を保ち、ボートの航行をしやすくした河川。日本のような流れのはやい川ではありませんが、ハイヤーボートなどを借りて河川に入ることもあるかもしれません。しかし川なので流れがある為、往路と復路の所要時間の差が生じます。雨が続くと増水して航行禁止になることもあるので、数日先の天気予報の確認は必須です。

テムズ川、エイボン川、セバーン川 、トレント川 等

運河=Canal(カナル)

産業革命時代に完全に1から人間の手で掘って作った水路。イギリス人のボーター(一般的にボートを所有して乗っている人たち)は、Canalの事をCut(カット)とも呼びます。運河にも「○○カット」と名前のついている場所もあります。

運河に設置されているロックの種類で運河は2タイプに分かれます。

Broad Canal(ブロードカナル)= ロックがダブルロックでナローボートなら2艇のボートが横に並べる2枚扉のロックです。

グランドユニオン運河、ケネット&エイボン運河、リーズ・リバプール運河 等

Narrow Canal(ナローカナル)= ロック幅が狭く、ナローボート(幅2.1m程) がギリギリで入ります。運河によって1枚扉だったり、小さな2枚扉だったりします。バーミンガムを中心として、イギリス中部にナローカナルのネットワークが広がっています。他のヨーロッパでは見られないイギリス独特の狭い運河。

オックスフォード運河、ストラトフォード運河、シュロプシャーユニオン運河、スランゴスレン運河 等

ライセンス(通行許可証)

イギリス国内にはクルーズ可能な水の路が4800kmありますが、そのうちの3500kmがCanal&River Trustの管理です。

Canal&River Trustとは、National Trustのような非営利団体、日本でいえばNPOにあたります。

Canal&River Trustの事を略してCRT(カート)と呼びますが、イギリス国内で航行可能な内陸水路の7割近くをCRTが管理しています。逆に言えば、航行可能な内陸水路の約3割は別の組織が管理していることになります。

どんな形のボートでも水路や河川を使用する際にはライセンスと呼ばれる通行許可証をその水路の管理団体から購入しなければなりません。

Hire Boat(貸しボート)を借りるときには、そのボートを借りる場所のライセンスは既にボートについているので、心配はいりませんが、貸しボートで別の管理下の水路に入る場合には、借りている人がライセンスを入手することになると思っていてください。しかし貸しボート会社によっては別ライセンスも既に入手している場合もありますので、ボートを借りる際にはクルーズプランを立てた後で、貸しボート会社に確認する事をお勧めします。

例えば、Stratford upon Avon運河でナローボートを借りて、Stratford upon Avonからエイボン川に入ってクルーズするには、Avon Navigation Trustからライセンスを購入しなければなりません。

Canal&River Trustの管理ではない、利用する可能性の高い河川と運河は下記の通りです

  • エイボン川 = Avon Navigation Trust (Stratford-on-Avon から Tewkesburyまでのエイボン川)

  • ブリッジウォーター運河 = Bridgewater Canal Trust

  • テムズ川 = 環境庁(Environment agency)Teddington ロックから上流

運河に浮かぶボートの種類

ナローボート (イギリス独特の細長いボート)

幅は2.1m、長さは設備により様々ですが、最長で22m程。乗船は12名まで。

ワイドビーム (ナローボートの倍の幅があるが、ナローボートのスタイル、ナローカナルには入れない)

倍の幅がある分、居住スペースが大きい為、ハウスボートとして使用される傾向にある。また近年はブロードカナルだけクルーズするワイドビームのホテルボートの数が増えた。

グラスファイバー (FRPのボート)

主にイギリス東部、ノーフォーク州に広がるBroadsと呼ばれる内陸水路に多い。日本で一般的に見かけるクルーザーだが、内陸水路の為、スピードは出せない(基本は歩く程度のスピード)。